米国生殖医学会の調べで、米国だけで６１０万人が悩んでいるという不妊。出産年齢を迎えた女性の１０％が妊娠できない状態にあり、問題は身近で深刻だ。そんな中、パーマー系カイロプラクティックによる不妊効果が注目されている。

不妊で悩む女性がパーマー系カイロプラクティックを受けて妊娠した例は、従来も知られていた。だが、昨年２月、パーマー系カイロプラクティックと妊娠の関係を調べた論文が数件発表されたため、注目度が一気に増している。

不妊女性１５人を対象に行った調査では、１４人が妊娠し出産した。女性の中には、１０年以上も妊娠できなかった人もいたという。パーマー系カイロプラクティックで、脊柱に生じたサブラクセーション（神経の乱れ）を取り除いたら、生殖機能が改善されたというのが成功の説明だ。

この論理を理解するには、パーマー系カイロプラクティックとは何かを知っておく必要がある。パーマー系カイロプラクティックでは、脊柱の関節の不整列と、それによる神経の乱れが原因で体の機能に異常が起きた状態「サブラクセーション」を科学的検査により特定し取り除いて行く。神経に問題があれば、脳の指令が体の各部にうまく伝わらないため、様々な痛みや機能障害、免疫力低下の原因になる。

パーマー系カイロプラクターによると、サブラクセーションがホルモン分泌機能の低下を招き、不妊の一因になっているという。この場合、サブラクセーションを取り除けば、副次的にホルモンの分泌が正常になり、妊娠に適した状態になるということだ。